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サイバー攻撃 日本でも600か所以上感染 背景と対策は

【ニュース】

サイバー攻撃 日本でも600か所以上感染 背景と対策は (NHK, 2017/05/15 18:11)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170515/k10010982411000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_001

民間の情報セキュリティー機関、「JPCERTコーディネーションセンター」によりますと、海外の専門機関などから寄せられた情報では、今回のサイバー攻撃で、日本国内では少なくともおよそ600か所、2000台のパソコンが、「身代金要求型」と呼ばれるウイルスに感染したと見られています。専門家は、「日頃からデータのバックアップをとっておくとともに、自分が使っているソフトが最新の状態になっているか改めて確認してほしい」と話しています。
身代金要求型身代金要求型
「身代金要求型」と呼ばれるこのウイルスが感染したときに表示される画面です。

金銭を要求する文章が載っています。

ウイルスは、パソコンの中のファイルを勝手に暗号化して読めなくしてしまい、「ファイルを復元する」として、300ドルを仮想通貨「ビットコイン」で支払うよう求めています。

3日後には金額は600ドルに上がり、7日たつと、「ファイルが復元できなくなる」と書かれています。

さらに、残り時間を示すタイマーも表示されます。

こうした文章は、英語のほか、日本語や中国語など、およそ30の言語で表示できるようになっていて、世界各国をターゲットに作られたことがうかがえます。

今回のウイルスは、マイクロソフト社の基本ソフト「ウィンドウズ」の欠陥を突いていますが、どのように感染が広がったのかはまだ分かっていません。

この欠陥はことし3月に公表され、すでに「パッチ」と呼ばれる修正用のプログラムが無料で配布されているほか、個人用のパソコンでは自動的に修正される設定になっていることが多く、修正が済んでいれば感染することはありません。

一般的には、ウイルスの感染を防ぐためには、不審なメールに添付されたファイルやリンクを開かないことが有効です。

これだけ大規模に被害が広がった背景について、「カスペルスキー」の石丸傑リサーチャーは、「企業や医療機関では、パッチを当てると専門の業務用のソフトが動かなくなるケースもあり、担当の部署が互換性を確かめるまで修正されないことも多く、今回の攻撃は、このタイムラグが狙われた可能性もある」と分析しています。

そのうえで、対策として「日頃からデータのバックアップをとっておくことが基本ですが、自分が使っているソフトが最新の状態になっているか改めて確認し、そうでない場合は、できるだけ早くパッチをあててほしい」と話していました。